また麓には2010年に作られた「こぞってハウス」と呼ばれる宿泊研修施設があり、活動の拠点になっています。
田園の後ろには山の急斜面、そんな西日本特有の風景が広がる北広島町にある対象地は、万代池という貯水池をぐるっと取り囲む形で広がっています。土地や植物の特性を生かす形でゾーン分けがしてあります。
対象地のシンボル的存在の万代池ではカヌー体験のほか、さまざまな水生生物を観察することができます。止水域では、水草や広葉樹を植えて、もっといろいろな小動物や小鳥が集まるような環境を整えます。「これは何の卵だろう?」そんな質問にもお答えできる生き物博士のスタッフもいますよ。
雑木林の広がる森林学習ゾーンでは、子どもたちが森の中で思いっきり活動できるように、遊び場や焚き火場をみんなで作っています。どんどん素敵な広場が出来上がってきています。
里山再生ゾーンでは、松枯れ被害を受けたアカマツ林の整備を中心に、里山の再生を目指します。マツタケ採取復活も夢ではないかもしれません。この他にもいろいろなゾーンがあり、ここでまるごと森について学んで遊べる、まさに「森の学校」です。みんなの「森」を一緒につくっていきましょう!
主な活動

毎週木曜日と休日に朝9時半から15時までを目安に、森の整備や必要な施設を建設しています。
自然の中で汗を流すことが好きだったり、森が整備され豊かになることに充足感を感じたり、作業よりも虫や植物の調査にやってきたりと人それぞれです。草刈、枝打ち、林道整備、樹木の名札かけ、鳥の巣箱作りなど、いろんな作業をみんなでやっているのが作業隊です。仲間募集中!
4つの主な活動をご紹介します
- 森のカフェ
- 小麦プロジェクト
- コミュニティワーカートレーニング講座
- 森の学校フェスティバル
森のカフェ

自然の中で、シンプルかつじっくりと、暖かくかつ大胆につくられたごちそうを持ち寄って、とりとめのないことを語らう。あなたはホストでもありゲストでもあり、みんなをみんなでもてなし合うそんな時間が過ごせる野外パーティ〈森のカフェ〉を開催しています。写真はダッチオーブン料理です。
小麦プロジェクト

普段何気なく食べているパン。その原料の小麦から作ってパンやピザを焼いて食べようというのが小麦プロジェクト。国産小麦であるニシノカオリを栽培し、収穫・脱穀・製粉という行程を経て石窯で焼き上げたパンやピザの味は格別です。
コミュニティワーカートレーニングキャンプ

シリーズCWT(Community Worker Training)は、「参画」「協働」をキーワードにコミュニティー・ワーカー(=元気な地域づくりの仕掛け人)に求められるスキルやあり様を総合的に学ぶセミナーです。
参加者の主体的学びを引き出すための場のつくり方(プロセス・デザイン)とまわし方(プロセス・ファシリテーション)」に焦点をあて、参加者相互の実習を通して、2日間でじっくりと学んでいきます。
森の学校フェスティバル

広島地区開校以来、毎年秋に実施している森の学校フェスティバルと、森のふれあいコンサート。2019年は10月に開催し、広島市内を中心に家族連れなど延べ約250人が参加しました。ツリークライミングや石窯でのパンづくり、クラフトや音楽コンサートなど、たくさんの遊びや体験メニューが用意され、思い思いに興味のあるコーナーで体験を楽しんでいました。
この2つのイベントは、森の学校の運営団体であるNPO法人ひろしま自然学校と広島県労働者福祉協議会や中国労働金庫が協力して実行委員会を立ち上げて実施しているものです。
フォトアルバム



代表からのメッセージ
広島地区森の学校は、全く整備されていない里山10haを地主から借り受け整備するところからスタートしました。活動するための基盤整備として、作業小屋や研修施設、トイレ、水道設備などの整備に多くの時間がかかりました。9年が経過した今、基礎インフラがほぼ整備され、森林整備もほぼ終了し、遊歩道も完備したことから、たいへん過ごしやすく、プログラムの実施に適した森に生まれ変わりました。
現在、子ども対象のプログラムを中心に、親子プログラム、大人向けのプログラムなどで、年間約2,000人の参加者を受け入れていますが、今後は、プログラムの種類や質を一層高めていきたいと考えています。合わせて、大学生のボランティアリーダーなどの育成を中心に、人材育成にも力を入れていきます。また、地元中国労金や広島県労福協との連携を大切にして、勤労者の健康増進、憩いの場となる環境づくりに力を注いでいきます。
広島地区
NPO法人ひろしま自然学校
代表理事 志賀 誠治